なぜ家はすぐ燃えるの?

2017年01月10日[更新]

毎年、冬になると、暖房機を扱う事と空気の乾燥が重なって火事が多くなる傾向があります。一般的に報道される事は基本的に事実に基づくものですが、自分の頭で注意深く考えないと誤った解釈と対応をしてしまいますので、住まいと火災に関して私が普段から感じている事をお知らせします。

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住宅建築でも、火事による被害を防ぐ目的で木材を耐火(石膏)ボードで囲ってしまう建て方が推奨され、実行されています。そういう家作りをしていると、燃えにくい家が増えていないといけないのに、相変わらず火災によって多くの死者が発生している=何らかの理由で逃げ遅れている、という事ですので、家作りを行う我々も注意しないといけない面があります。単に建築基準法に従った建て方をしているので、私に責任は無い、とは言えないと思うのです。

私が感じている結論を申し上げますと、火災が発生する際、家の構造体は残って倒壊しなくても、壁と天井にビニールクロス(石油化学製品)を使用しているため、火があっという間に燃え広がって有毒ガスを発生させ、一酸化炭素中毒で動けなくなった結果、逃げ遅れる事が死亡の直接原因になっているのではないでしょうか?(石油は簡単に燃えて有毒ガスが発生します)

実際の火災報道を聞いていると、多くの場合、2階にいる方が亡くなられています。これは、ビニールクロスが燃える事で発生する煙が上に上がるからではないでしょうか?

一昨年の広島市のビル火災を例に採っても、上記のように考えると筋が通るのです。火元は1階でしたが死者は2階で発生していますし、死亡に繋がった直接原因は逃げ遅れと明確に書かれています。

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<画像をクリックすると、拡大して見れます>

木造住宅が燃えると言われるのですが、木は簡単には燃えません。それは焚き木や薪ストーブを燃やしてみるとよく分かります。そして、例え燃えたとしても木は有毒ガスを発生させませんので、一酸化炭素中毒ですぐに動けなくなる事もありません。

こうやって考えてみると、住まいの内装には、火に燃えない土=珪藻土が最適なのではないでしょうか?以前は、大火事の際、大切なものは全て土壁の土蔵に放り込んで逃げていたそうです。この事は理に適っています。土は燃えませんから。

別の病院施設の火災では、法的な問題から「スプリンクラーが設置されていなかった」という事の責任が問われているようですが、火災が発生しても逃げ遅れない(死者が発生しない)家作りという観点からは、壁と天井を珪藻土塗りにするという事が、最も簡単で効果的な方法なのではないでしょうか?

こうやって考えると、日本の伝統的な家屋が土と木で建てられていた事の合理性が説明出来るのです。何でも昔が良かったという意味ではないのですが、長く続いて来たという事は、それなりの合理性があった訳であり、その事を十分に踏まえ、客観的事実に基づいてメリットとデメリットを考慮していく習慣を付ける必要があるのではないでしょうか?建築に携わる人達は、火災で多くの死者が発生し続けているという事実を重く受け留める必要があると思います。これも減災の一つと私は考えています。

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