大分銀行本店パネル展示

2017年01月11日[更新]

大分市府内町の、大分中央郵便局に隣接した大分銀行本店で、今、上映中の映画「海賊とよばれた男」のパネル展示が行われています。

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なぜ、大分銀行でこういう事が行われているのかと申しますと、映画の中で登場している主人公の会社が資金繰りに窮し、主要銀行が融資を引き揚げていく時、今の大分銀行の前身となる銀行が全て肩代わりして救ったという経緯があるからなんです。

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この融資を決断した人物が実際にいて、その事が小説の中でも描かれていました。映画はまだ見ていないのですが、恐らく登場していると思います。

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今の大分銀行もこの事を誇りとしていると思いますが、大分県人として誇りにしても良いのではないでしょうか?

小規模企業が大きくなる段階で、どうしても資金繰りに困る場面は出て来ます。この時、預金として集めた一般の方からのお金を融資し、社会的にも望ましい会社として成長していく手助けをするために存在するのが銀行です。だから、政府の規制で守られている訳です。しかしながら実際には「借りる時には担保が前提」「借りる必要のない人に借りてもらって利ザヤを稼ごうとする」「本当に困っている会社からは、逆にリスクを恐れて資金を引き揚げようとする(貸し渋り、貸し剥がし)」というのが、理念を忘れた銀行がやっている事です。銀行が仲介する事で、本当に資金が必要な会社へ資金を融通する事が銀行の存在意義なんです。

そういう点からすると、この時の大分銀行の行動こそまさに、銀行としてのあるべき姿であったし、後の日本経済や産業界に多大な貢献をしたと言えると思います。

「いい事は目立つように」すべきですので、融資の舞台となった、トキハ本店横にある赤レンガの建物(当時の二十三銀行本店)でも、何らかの催しをやって、大分県の人達にもその事を積極的に伝えてほしいと思います。

それにしても当時の経営者は、単に自社の売り上げを伸ばす事以外に、大変な環境の中で事業展開して来たものだと感心します。当時の出光興産は、監督官庁、石油メジャー(国際金融資本)、GHQとの相克の中で、外国資本の傘下に入るのではなく、国益を全うするため純日本資本の会社として事業を行って来た唯一の石油元売り会社です。

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こういう事を学ぶと、報道でも取り上げられているように、出光興産の創業家が、外国資本を受け入れる事に反対している理由も見えて来ると思います。

このパネル展示は、1月31日までの9~15時に大分銀行本店1階ロビーで見る事が出来ます。無料ですので、通り掛かりの方は立ち寄ってみる事をオススメします。

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