季節による温湿度の動き

2016年05月10日[更新]

昨日の本ブログ「湿度に関する豆知識」について、読者の方から「気付きがあった」「ためになる」といったご意見を頂きましたので、(調子に乗って)今日も湿度に関するお話しをアップさせて頂きます。

湿度と言えば「冬は乾燥、夏はジメジメ」という意見が一般的ではないかと思いますし、それは間違いではありません。しかし、正確ではない面もある事と「その湿度とどのように付き合っていけば良いのか」について、ご紹介させて頂きます。

皆さんは、全国各地の温湿度データが1時間単位で把握出来る気象台データがネットで検索出来るという事を、ご存知ですか?そして、一日の温湿度の動きがグラフで検索出来るんです。それらを見ていると、夏と冬とで典型的な一日の中の動きがある事が分かります。

例えばこれが、大分市の夏の日の典型的な動きです。(2015年7月4日のデータ)

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左側の目盛りが温度で赤線が実際の動き、右側の目盛りが湿度で青線が実際の動きです。湿度の動きが特徴的で、一日中90%超えの数字が続いています。これが「梅雨のジメジメ」で、湿度グラフはフラットになってます。これは、生活実感に合っているのではないでしょうか?

では次に、大分市の冬の典型的な動きです。(2015年2月14日のデータ)

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日中の温度の上昇と共に、湿度が急激に下がっています。そして、最低湿度は14時半で30%になってます。しかし、湿度が40%を下回る過乾燥の状態になるのは、10~18時の間で、深夜になると60%に到達しています。要するに「冬に乾燥するのは日中の時間帯で、朝晩は湿度もかなり上昇する」というのが正しい答えです。夕方になると洗濯物がシットリして来る事実と符合します。勿論、データは天候によって変わりますので、これはあくまで、冬の晴れた日の一般的な動きという事です。

ブログ読者の東京の方からは「もっと乾燥するよ」という声が聞こえて来そうなので、参考までに、東京の冬の晴れた日のデータを添付します。(2015年2月13日のデータ)

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大分よりも湿度が低く、お昼の12時半には約15%を記録しています。砂漠並みですね。これは、関東特有のからっの影響で、関東の太平洋側の冬は、日中は相当乾燥するという事が言えると思います。

では「冬の屋内が過乾燥状態になる」というのはどういう事なのかと申しますと、私の仮説ですが「日中の乾燥した時間帯に温度が上がるので窓を開けて換気し、夕方から温度が下がるので部屋を閉め切ってエアコンをかける(=自働的に除湿される)」という事なのではないかと思います。こうすれば、屋内は一日中カラカラの状態になって当然ですよね?

では、こういった湿度の急激な変化にどうやって対応するのが正解かというと「湯布珪藻土のような許容吸湿量の大きな材料を壁と天井に塗り、塗り壁材をバッファーにして湿度の変化を自働的に調整する」という事だと考えています。要するに「湿気の多い時間帯に湿気を吸って、乾いて来る時間帯に自働的に吐き出してもらう」という事です。そうすれば、一日の急激な湿度変化が平均化される訳で、それが人と住まいに良い家だと私達は考えています。

因みに今日は、九州地方は大雨で、気象台データでは湿度は98%を示しています。

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しかし湯布珪藻土の家で「窓は閉め切り、部屋のドアは開けっ放し」という状態にしていると、下の写真の様に快適な温湿度を、エネルギーを使う事無く屋内全体で実現出来る訳です。温度が23.5℃、湿度が58%ですので、快適そのものです。

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省エネと快適性を両立するために、湯布珪藻土は必須の建材ですが、上記のような温湿度の動きを知って、適度に微調整しながら生活していく事も合わせて必要だと考えています。

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