理想のトイレ

2017年03月04日[更新]

リフォームの相談を受けていると、トイレに関しては臭いの問題でお悩みの方が大変多いと実感しています。多くの場合、我々、男性側に原因があるのですが「立ってするのが男の特権」という主義主張を持たれている方がいたり、男の子の友達が頻繁に遊びに来るご家庭では「座ってしなさい」と強制する訳にもいかないので掃除さえすれば嫌な臭いが残らないトイレに対するニーズには強いものがあります。

そういうニーズに答える事が出来るのが、今回工事させて頂いたこのトイレです。

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入口までの床は全て杉材ですが、トイレ内は光触媒の力で尿素を分解してくれるハイドロセラフロアを採用しています。これなら床にこぼしても拭き取りさえすれば臭いが残りませんし、便器と床の隙間に沁み込んで臭いが残る事もありません。杉床に比べて冬場に床が冷たい点は、スリッパ履きで対応頂きます。それから詳細は別稿にてご紹介しますが、家全体の床下が冷たくならないような床下調湿工事をしていますから、冷たい外気が床下に入って来るような冷たい床にはなりませんので、床の冷たさは随分、緩和されています。勿論、床下断熱にも通常以上のものを使用しています。

そして今回は特に、お嬢さんが「職場で使用しているトイレの壁に跳ねているのが目につき、珪藻土壁に吸われてしまうのが気になる」と仰ってましたので、腰壁に消臭シートを使用しています。これなら拭き掃除も出来るため、清潔に保つ事が出来ます。

それから、腰壁より上の壁と天井には、全面に湯布珪藻土を塗っていますので、ここでも臭いと湿気の問題を自働的に解決してくれます。

また、以前に御紹介しました通り、入口建具も全開口出来るし、手洗い器も半埋め込みで前出が10cm少ないタイプにしていますので、広々と使えます。そして何より、隣の洗面所・浴室との段差解消している点も、大きなポイントではないでしょうか?

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更に、家の中全体の温湿度が、エネルギーを使用する事無くほとんど変わらなくなる仕掛けもしていますので、夜間のトイレで血圧が急上昇するという問題も無いと思います。壁・床・天井の断熱にも工夫がしてあり、特に北の窓側全面には、通常の断熱材+NDパネルという高機能断熱カベにしていますから、私の考えるベストの状態を実現しています。

今回のリノベーション工事では、現時点で私がトイレの問題解決という点で理想と考えているトイレが実現しましたので、嬉しく思います。施主様も喜ばれていて、自分としてもやるべき事は全てやり尽くしましたから納得のいく仕事が出来たと感じています。

これから実際に使用してみられてのご評価が楽しみです。

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