約400年前の水路

2016年12月17日[更新]

私のお客様からのご依頼で、由布市庄内町のとある場所で現場調査してましたら、その近くに思わぬ古い事績を記した石碑を発見しました。

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こういうものを見ると、つい見に行きたくなるのが私の習性で、土手に上ってみるとそこに書かれた完成年に驚きました。

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慶安二年(1649年)に引かれた水路の記念碑だったんです。1649年と言えば、今、大河ドラマで描かれている真田幸村が活躍した大坂の陣からわずか30年後ですから、今から約400年前という事になります。

江戸時代に入ってからは、米中心の経済となり、農家は武士に次ぐ地位を与えられました。お米の生産量を増やしていく事が経済にとっての最重要課題であり、その頃、全国でも最も早い時期に行われた農業土木工事だったんだろうと思います。

豊前・豊後は戦国時代には中心的な役割を果たせなかったものの、江戸時代に入ると、戦ではなく農業生産という側面から重要な地域になったんだろうと思います。そのための重要な大事業が行われたのが庄内地方だったようです。

今年の地震では、庄内地方も大きな被害に見舞われましたが、地域のご先祖様の苦労も思い起こしながら復興に取り組んでいく必要性を感じました。こういった発見は、私にとって天からの贈り物だと感じます。こういう発見があるから、フィールドワークは楽しいんです。

私事ですが、明日から4日間、出張のためブログはお休みさせて頂きます。

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