補修対応の考え方

2016年09月04日[更新]

最近、テレビや主要な公共施設(羽田空港や東京駅等)で、住設機器メーカーのリフォームCMやポスターが今まで以上に目に付くようになって来ました。これらを見ていて感じるのが「イメージを売っている」という事です。確かにリフォームは、今までの不満・不快等の「不」の要素を解消し『夢を売る』という側面はあります。リフォーム工事が終わった直後は喜ばれると思うのですが、私は「時間が経過して傷んで来たり故障した時に不平不満にならない対応が出来るかどうか」がリフォーム工事においては、より重要な要素なのではないかと考えています。

その一つが、メーカーによってまちまちな補修用部品への対応です。先日も、エコキュートの不具合があってお客様から声が掛かり、メーカーメンテに来て貰ったのですが「残念ながら基盤の故障が原因です。製品は設置直後に廃番となっており、既に補修対応の法定期限である5年を経過していて、基板の在庫もありませんので製品交換をお願いします」という回答でした。

DSCN7299 DSCN7306

エコキュートと言えば、希望小売価格で80万円を超える製品です。勿論、出来るだけ値引き努力をしますので安くはなりますが、それでも突然の出費としてはかなり大きなものです。

素直な消費者心理として「製品本体は問題なく使えるのに、基板が故障しただけで製品丸ごと交換しないといけない」という事に、心から納得するでしょうか?家電製品なら5~10年で交換するという考えも定着しているかも知れないのですが、住設機器に関しては「20年以上使えるのが当たり前で、出来れば30年使い続けたい」というのが消費者心理ではないかと思うのです。だとすれば、製品の廃番はメーカー都合でも仕方ないので、せめて補修用部品の供給体制だけは20年以上、継続してほしいと思うのです。メーカーにとってはコストアップになりますが、それが供給者としての責務ではないかと考えます。

ですから私がお客様に住設機器をオススメする場合、補修用部品の供給体制がシッカリしている、という事が、重要な要素になっています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です