古い家に行くと、最初に作られた床の高い客間と土間との段差が大きいため、屋内の段差をそれほど問題視していなかった頃に行った工事で、10cmを越える大きな段差が出来てしまっているケースが多いんです。そして、住まれている方が高齢化して来ると、その段差が原因で転倒して怪我をされるケースが非常に多く発生しています。
そういった問題を解決する手段としてオススメ出来るのが、介護保険を活用した段差解消や手すり設置の工事です。住まれてる方が市役所から要介護認定を受け、担当のケアマネージャーさんが必要性の判断をする事が前提になって来ますが、その工事の必要性が認められれば、20万円を上限として、工事費の9割の補助を受ける事が出来ます。通常の手すり設置工事は、10万円程度のものが多いので、大抵の場合、1万円程度のご負担で賄えます。
ちょうど今、介護保険を活用した工事が決まった現場では、こんな状態になっています。玄関の出入りも高さ20cmの階段が2段になっていて、特に降りる時が危険な状態でした。
ここは、玄関框手すりと縦手すりの合わせ技で解決するようになりました。
そして最も大きな段差だったのが、廊下とキッチンとの出入口で、ここは25cmもの段差がありました。
特に降りる際は「ドン」という足音がしてましたので、かなり無理な動きだったと思います。そうなると、膝を痛める事にも繋がりかねません。こういう場合は、縦手すりと踏み台を合わせて設置する事になります。
それから意外と、これよりも小さいのですが、10cmを少し越える程度の段差の方が、あまり危険性を認識されていないようで、転倒のリスクが大きくなる可能性があるように感じます。
住まいの中は、意外と危険な箇所が多いものです。要介護認定を受けられているご家族がいらっしゃれば、介護保険の活用も出来ますので、是非、ご相談下さい。