私の実家は、正確な年数は分からないものの、築100年程度は経過している古民家です。先日、2階の物置に上がってみたら、古い生け花の本を見つけました。2階は土壁なので保存状態が良かった様です。
出版時期を見てみると、明治や大正時代のモノでした。
私自身、生け花をやった事も無く、関心もなかったのですが、2代位前のどなたかが嗜んでいたのでしょう。そんな話しはどうでもいいのですが、その頃は、本を出される方も1冊1冊を大切にされていたんだなと感じました。と申しますのが、著者である池坊専啓さんのサインと印鑑が押されていたんです。
印刷されたものかどうかは分からないのですが、現代の本では、こういう習慣は無くなっていると思います。これは恐らく、著書に対する責任意識がなせるものではないでしょうか?何らかの著作物を世に出すという事は、後世に渡って評価を受けるようになる訳ですし、出版する側の方もそれなりの責任感を持たれていたんだと思います。
そして、当時としては画期的だったのではないかと思いますが、生け花の様子が鮮やかなカラーで印刷されてました。
これは伝わりやすさを考慮しての事だろうと思います。明治や大正の書物と言えば、モノクロのイメージしかなかったので、驚いた次第です。
書物自体の価値は私には分からないのですが、折角の古本なので金池事務所の湯布珪藻土で調湿された部屋で保管させて頂く事にしました。湯布珪藻土の部屋なら、カビが生えずに長持ちしますので。
いずれ、この本の価値が分かる方が現われたら、お贈りさせて頂きたいと思います。その日まで、調湿された部屋で大切に保管させて頂きます。