本ブログにてご紹介させて頂いた古民家リフォームに関して、問題解決していった内容を少しだけご紹介させて頂きます。
問題点は、以下の通りでした。
①シロアリの被害で4cm沈下した柱があった。(今は生息していない)
②基礎が無く、束もほとんどない状態だった。
③耐震上の問題があった。
④桁や梁が低いため、天井高が低い。
⑤天井高が低いため、換気扇のダクトが引けない。
今日は上記のうち、①と②について、少しだけ、ご紹介させて頂きます。
最初に「①シロアリの被害で4cm沈下した柱があった」についてです。
まずは、シロアリが生息しているかどうかを確認する必要がありますが、今回のケースではすぐに駆除していたようで、生息していない事を確認しました。
そして、屋根下地を確認してみると、以前の屋根葺き換え工事の際に、沈んだ柱を前提にして屋根下地を作っていたので、柱を揚げる必要が無い事を確認しました。
以上の2点を確認した上で、下の写真の様に抱き柱にして垂直を採り、金物でシッカリと補強します。
次に「②基礎が無く、束もほとんどない状態だった」についてです。
築100年の家ですので、このように基礎も束もありませんでした。これでは、足元がふわふわしても当然です。
こういう箇所に基礎を作るのは結構、大変な作業になります。地盤をチェックしてみると、かなりシッカリしていましたので、穴を掘って割栗石を敷き詰め、ランマーで固めます。
その上に配筋をして、型枠を設置します。
型枠の内部を上から見ると、このようになっています。
束石もコンクリで固めましたので、このようになりました。
そうして床組をし、
断熱材を入れ、
28mm厚のネダノンという厚い合板を床下地に張って、
床仕上げには、大分産の杉の無節を張って、完成です。
以上の通り、①柱の沈下、②基礎と束の補強、を対応し、床張りまで完成したのですが、問題は壁強度です。基礎が無かっただけでなく、2階の外壁の下にも壁が無かったため、強力な耐震壁にする必要があります。これについては、続編でアップさせて頂きますので、お楽しみに。