本来の省エネ住宅

2016年11月14日[更新]

省エネ住宅という考えが広がって来てますが、世間一般で言われているような省エネ住宅は、色んな装置を開発してそれを設置し、環境を無理矢理にコントロールしようとしている様にしか私には見えないんです。と申しますのが、弊社の事務所がある金池モデルハウスは、エネルギーをほとんど使わずに、四季を通じて快適な状態を維持しているからです。私が今日、金池モデルハウスに戻って来たのは14時半頃で、気象台データを検索してみますと、大分市の温湿度は下の写真の状態でした。<画像をクリックすると、拡大して見れます>

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天候は雨ですので、温度が18.1℃、湿度は95%です。この高い湿度が問題で、上の写真の青線が湿度でして、右側の目盛を見ればお分かり頂けるように、一日中90%以上、午前中はほとんど100%に近いところを推移しています。24時間換気している普通の住宅は、ほぼ100%に近い湿気を取り込みますので、家の中がジメジメした状態になっていると思います。

私が戻るまで金池モデルハウスは閉め切っていて、誰もいずにエネルギーも全く使っていないのですが、温湿度は次の通りです。

温度が19.1℃

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湿度が60%です。

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ポイントはこの湿度60%で、カラッとしていて快適そのものです。金池モデルハウスには壁と天井の全面に湯布珪藻土を塗ってますので、人為的に換気しない限り、ほとんど年中55~65%の湿度を維持しています。壁と天井の珪藻土が、湿度を自働的に調整してくれてるんです。こういう状態をエネルギーを使わずに実現しているというのが他の省エネ住宅と全く異なっています。

現代人は頭が良くなり過ぎたのでしょうか、装置を開発して、電気エネルギーを大量に消費する事で快適な状態を実現しようとしています。人為的に住環境をコントロールしようとし、そのために大量のエネルギーを消費し続けています。住宅会社も、広告でそういった住宅をアピールし、モデルハウスまで作っています。

しかしここで、少し冷静に考えてほしいのですが、経済の高度成長期より前は、日本国民は電気エネルギーをほとんど使わずに生活していました。その頃、家の中で熱中症で亡くなった事も無かったでしょうし、ハウスダストという問題も無かったはずです。

私達が湯布珪藻土を使って快適な住環境を創り出したのも、そのヒントは「昔の土壁の家」です。要するに湿式工法の土壁に替わって、乾式工法でも同様の機能を持たせる事が出来る建材を追求した結果、メソポア珪藻土を固める湯布珪藻土の開発に繋がりました。

出来るだけ平易な説明を心掛けている私も、少しだけ難しい言葉を使うとすれば、湯布珪藻土の家は、壁と天井をナノシステムとして捉えたナノテクノロジーの家なんです。自働的に湿度コントロール出来るのは2~50nmの細孔による働きだからです。

大分市にいると、伊方原発の再稼働や原発事故の際の避難についてのニュースが耳に入って来ますが、地元の建材で家を作ってエネルギー使用量を大幅に減らす事が出来る湯布珪藻土の普及に努めていけば、電気エネルギーの大量使用が不要になりますので、原発自体も不要になる上、地域経済の活性化にもなります。そうしていく事が後世代に良いものを残すべき私達の責務ではないかと思うのです。

現代人は、進化して遥かに便利になったという幻想を抱いているだけではないでしょうか?自然素材で快適な住空間を実現出来ている私には、そのようにしか思えません。ご希望される方は、金池モデルハウスで過ごしてみられて下さい。出来れば、暑い日や寒い日がオススメです。違いがハッキリしますから。

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