陥没の原因

2016年11月09日[更新]

昨日、博多駅前で大規模な陥没事故が起きて、大騒ぎになっています。今回の事故に関しては国土交通省の調査で原因が判明すると思いますが、住まいの新築・リフォーム工事でも同様の問題が起きる事がありますので、私が実際に眼にした事例をアップさせて頂きます。

ある方のお宅で、家の南東側が沈下し、基礎や外壁に大きなクラックが発生していました。同じお宅で別の工事をしている際、下の写真の様な排水桝の横に大きな穴ぼこが出来たんです。

dscn5589

この写真を見たら、規模は違いますが、まさに博多駅前の陥没事故と似てると思いませんか?こういった事態が起きる原因は、ほぼ共通してます。地中に水が流れ出て、土を流す事によって空洞が出来、そこがある日突然、陥没する訳です。

上記のケースでは、排水桝の継ぎ目の部分から水漏れしていて、地中の土を流してしまったために地下に大きな空洞が出来ました。その結果、こちらのお宅では、ここに隣接した建物が沈下した訳です。今回の博多駅前の陥没も、これと同じようなメカニズムではないかと想定されます。

これと同様の事は、地盤固めが不十分な場合も発生します。これは、盛土問題と同様です。今回は道路の下ですので、それはまずないと思われますので、恐らく地下水が地中の土を流して空洞が出来たんでしょう。しかもこういう事は、一日や二日ではなく、長い期間の間に少しずつ進行しますので、何らかの前触れはあったはずです。

別のパターンとして例えば、地盤固めが不十分なままコンクリを張ってしまうと、コンクリの下に空洞が出来てしまい、ある日そこが陥没する事もあります。盛土問題は、こちらの事例に近いかも知れないですね。

これらの事から学ぶ教訓として、工事の際には『地盤固め』と『排水工事』には十分注意しなさいという事だと受け留めております。皆さんも、ご注意下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です