月別アーカイブ: 2016年5月

介護保険の活用

2016年05月31日[更新]

古い家に行くと、最初に作られた床の高い客間と土間との段差が大きいため、屋内の段差をそれほど問題視していなかった頃に行った工事で、10cmを越える大きな段差が出来てしまっているケースが多いんです。そして、住まれている方が高齢化して来ると、その段差が原因で転倒して怪我をされるケースが非常に多く発生しています。

そういった問題を解決する手段としてオススメ出来るのが、介護保険を活用した段差解消や手すり設置の工事です。住まれてる方が市役所から要介護認定を受け、担当のケアマネージャーさんが必要性の判断をする事が前提になって来ますが、その工事の必要性が認められれば、20万円を上限として、工事費の9割の補助を受ける事が出来ます。通常の手すり設置工事は、10万円程度のものが多いので、大抵の場合、1万円程度のご負担で賄えます。

ちょうど今、介護保険を活用した工事が決まった現場では、こんな状態になっています。玄関の出入りも高さ20cmの階段が2段になっていて、特に降りる時が危険な状態でした。

DSCN4935

ここは、玄関框手すりと縦手すりの合わせ技で解決するようになりました。

そして最も大きな段差だったのが、廊下とキッチンとの出入口で、ここは25cmもの段差がありました。

DSCN4940

特に降りる際は「ドン」という足音がしてましたので、かなり無理な動きだったと思います。そうなると、膝を痛める事にも繋がりかねません。こういう場合は、縦手すりと踏み台を合わせて設置する事になります。

それから意外と、これよりも小さいのですが、10cmを少し越える程度の段差の方が、あまり危険性を認識されていないようで、転倒のリスクが大きくなる可能性があるように感じます。

住まいの中は、意外と危険な箇所が多いものです。要介護認定を受けられているご家族がいらっしゃれば、介護保険の活用も出来ますので、是非、ご相談下さい。

工事中の楽しみ

2016年05月30日[更新]

今週から湯布院でのリフォーム工事が本格化してまして、少しばかり距離がありますので、出来るだけ「早めの段取り」「突発事項への迅速な対応」が必要なのは、言うまでもありません。落ち度の無い様、気を引き締めて取り組んでおります。しかし、そういう中でも、色んな楽しみを見つけ出しておくと、仕事自体も楽しみながら、いい結果が生まれて来るものです。

今回は、施主様のお友達のS様が、身の周りの色んなお世話をして下さってますので、施主様も大変助かっている様です。

今日のお昼ご飯の際には、お野菜の準備をして下さり、あっという間に、大根が綺麗に細かくカットされてしまいました。まさに職人技ですね。

DSCN5103

綺麗に盛り付けされてますので、素材以上に美味しく感じます。

DSCN5106

うどんと一緒に、美味しいお昼ご飯を御馳走になりました。

DSCN5109

こういう楽しみ方をしながら現場を過ごしていると、仕事も順調に流れていくから不思議です。今日は、一部屋根の葺き替えや塗装工事にも入りますので、お仕事で答えていくと共に、私からも手土産を持参して、工事以外でも楽しみながら進めていきたいと思います。

なぜか心地いい空間

2016年05月29日[更新]

ホームチームの金池店舗にいらっしゃる方は共通して「なぜか心地いい空間だね」と仰って下さいます。「理屈をこねるよりも、心地良さを体感して頂く事の方が先決だ」という事で、築30年の一戸建てをリフォームしたのがホームチーム金池店舗です。高評価を得た後ですので、私が狙った仕掛けを、言葉だけですが、ご紹介させて頂きます。

金池店舗でも、特に快適だと仰って頂いているのが、次のような2階の部屋です。

①七島藺と湯布珪藻土の和室

DSCN4539

②佐伯産の杉床と湯布珪藻土の部屋

DSCN4540

③天井と壁の全面に塗った湯布珪藻土

DSCN4542

全ての素材を吟味しているのですが、特にこだわっているのは、100%自然素材の湯布珪藻土で、この材料は、日本ハウジング㈱がメーカーとして製造している材料です。塗り壁材の材料メーカーになっている工務店は、全国探しても日本ハウジングしかないと思います。

材料の詳しい説明は日本ハウジングのH/Pで確認頂くとして、ここでは「どうやって快適さを生み出しているのか」について、簡単に触れたいと思います。

1.室内の臭いを取ってくれる素材(珪藻土)の機能を最大化するため、粒子強度を持たせる工夫をしている。(接着剤不使用)

2.空気中の汚染物質を浄化してくれる珪藻土の含有率を高めた(80%)壁面にしている。

3.室内で大部分の面積を占める壁と天井に自然素材を塗る事で、化学物質との直接的な接触を極力避けている

といった事になるかと思います。

こうする結果、実は珪藻土の調湿効果によって、室内温度と壁面温度が同じ位になるため、暑さ寒さを感じにくくなって来ています。これらは全て、昔でいう土壁と同じ効果なのですが、湯布珪藻土は、土壁の様に分厚くしなくても効果が出る位、最適な大きさの細孔(2~50ナノメートル)が集まった材料を使用しているんです。

気管支の悪い方は、是非、いらして下さい。必ず、呼吸がしやすいはずです。その理由は、室内の空気自体を浄化していると共に、壁面に静電気が無いため、埃が舞わないからです。埃は掃除機がほとんど吸い取ってくれます。

説明は分かりにくいかも知れませんので、とにかく、体感してみられて下さい。その後で、私に心地良さの理由を質問頂いた方が、頭の中にすっと入って来ると思います。説明が下手で申し訳ありませんが、理由はちゃんとあります。

食べ物や飲み物よりも、空気を吸う量の方が多いんです。ですから、空気が綺麗である事が健康にとっては最も重要です。難しい説明になってしまいますので、体感する事で納得して下さい。<(_ _)>

トイレの嫌な臭いを解消

2016年05月28日[更新]

昨日のお風呂の話題で、リフォーム工事に関する反応を頂けましたので、今日はトイレの臭い対策として抜群な効果を発揮する商材をご紹介させて頂きます。多くの女性の方から「洋式トイレになったのはいいけど、男性が立って小用するので、トイレの床が臭くなってしまう」というお話しをよく耳にします。こういったお悩みを解消する商材が、TOTOハイドロセラフロアJという光触媒の床材なんです。

どういうものかをご覧になられたい方は、金池店舗の1階トイレを見学にいらして下さい。1階トイレは、多くの方々が毎日使用しているのですが、今のところ、気になる臭いはありません。床の拭き掃除さえしておけば、汚れもなく清潔な状態が保たれます。下の写真は、便器の周りだけハイドロセラフロアなんですが、床全面がハイドロセラになっている商品もあり、そちらの方が若干値段が上がりますが、効果は大です。

DSCN2303

少しだけ具体的な数字も交えて説明させて頂きますと、光や電球の明かりさえあれば、大腸菌や黄色ブドウ球菌を始めとする各種雑菌を、4時間で99%減少させるという実験結果が出ています。ですから、床のセラミック面に尿が飛び散っても、後でそれを拭き取りさえすれば、汚れや臭いが付かないという事です。

勿論、壁と天井の湯布珪藻土による消臭効果もありますので、ここの空間は快適そのものですよ。是非一度、体感にいらして下さい。

それから、2階のトイレは、床が暖かくなるという効果を優先させて、大分県佐伯産の杉床にしています。従いまして、2階のトイレで男性が小用する際は、座ってもらう事にしています。こんな感じです。トイレでなければ、やはり湯布珪藻土の壁と杉床の組み合わせが一番ですね。

DSCN5094

今のところ、皆さんがルールを守ってくれてますので、綺麗な状態です。こちらも是非、体感にいらして下さい。

暖かいお風呂

2016年05月27日[更新]

これから暑い夏を迎える季節ではありますが、先を見越して、暖かい今のうちに工事しておくと備えになるオススメリフォームは、タイル風呂をユニットバスに換える工事です。どんな感じに変わって、どれだけ暖かくなるのかを体感されたい方は、是非、金池店舗の2階を見学にいらして下さい。セットされているのは、高齢者の方がいらっしゃるご家庭にオススメな、TOTOサザナFタイプ(ベンチカウンター)です。これは、TOTO大分ショールームでも見る事が出来ない商品なんです。

DSCN5093

このお風呂の特徴を挙げれば非常に多いのですが、一部だけ簡単にご紹介しますと、

①ベンチに座ってシャワーが浴びられるため、風呂椅子が不要で、その分、洗い場が広く使える

ベンチに座って浴槽に出入り出来るため、足が上がりにくい人も動作が楽。

手すりが他の用途と一緒になっているので、あまり出っ張りにならずに使用出来る。スライドバー、背もたれ、浴槽の縁、など、動線に沿って手すり機能があります。

④介護の際、正面から洗えるので、姿勢が楽です。

⑤ほっカラリ床なので、足元が柔らかくて暖かい

DSCN5091

浴槽に汚れがつきにくい。(洗剤は使用せず、残り湯とスポンジで洗い流しているだけで、下の写真の様に全く汚れません)

DSCN5088

そして何より、この写真には表れていないのですが、

⑦壁裏や床下に、完璧な断熱・調湿施工をしていますので、お湯がほとんど冷めません

ホームチームにご依頼頂ければ、単にユニットバスに交換するだけの工事と比較にならない位、暖かくて快適なお風呂に換える事が出来ます。

では、具体的にどういう工事をしているのかについて、関心のある方は、金池店舗にいらして、安部までお声掛け下さい。普通は目に見えない施工の工夫について、写真入りでご説明させて頂きます。ホームチーム金池店舗では、リフォームによって、どんな感じで快適さを感じられるかが体感出来る様になっていますので、是非、お越し下さい。

床下湿気問題の解決

2016年05月26日[更新]

床下の湿気問題に悩まされてる方は多いのではないでしょうか?長年、湿気問題に取り組んで来た私達が自信を持って言えるのが「床下の湿気問題は、住まいに関するあらゆる問題の原因になっている事が多い」という事なんです。

次の写真のように、床下にカビが生えていると、シロアリの原因になったり、屋内に舞い込んで気管支に悪影響を及ぼす事態をも引き起こしてしまいます。

DSCN4693

床下の構造や周辺の環境条件によっても対応方法が異なるため、実際の対策工事ではケースバイケースの調査を行った上で判断を下す事が必要なのですが、一つの方向性としては、次の写真のような床下調湿材を全面に敷き詰める工事を行う事が対策となって来ます。

DSCN5063

こうしておけば、床下の湿度は、一年を通して60~70%程度で安定しますので、シロアリやカビの問題から解放されます。しかしながら、実際の施工に関しては、事前の温湿度調査や、現場の状況に合わせて異なる対応が必要になって来ますので、かなり込み入ったノウハウが必要になって来ます。

私達は、これまで床下湿度100%の現場も改善して来てますので、必ず解決出来ます。お困りの方は是非、お声掛け下さい。今日も1件、床下の湿気問題を解決しました。

土壁の威力

2016年05月21日[更新]

私のような仕事をしてますと、古いお宅や土蔵を拝見させて頂くケースがあります。今日は、その際に発見した面白い現象をご紹介します。こちらのお宅の倉庫は、130年以上前に建てられていた土壁の土蔵と、鉄骨造の倉庫の2種類で構成されてまして、別々の倉庫に置かれていたミシンの傷み度合いの違いが顕著だったんです。

最初に見て頂きたいのがこちら。85歳のおばあちゃんが若い頃に使われていたミシンです。注目して頂きたいのは、右端の木部の傷みです。

DSC02023

右下に下がってますよね?湿気の影響で反ってるんです。アップで見ると、こんなに傷んでいます。

DSC02044

DSC02045

こうなってしまったのは、長年に渡って鉄骨造の倉庫の中へ置かれていたため、木部が大量の湿気を吸ってしまい、腐ったためです。

ではもう一つ、おばあちゃんの姑さんが使われていたという、もっと古いミシンはというと、こんな状態でした。

DSC02019

アップで見ても、何も問題ない状態です。

DSC02074

こちらのミシンが置かれていたのは、築130年以上になる土蔵なんです。土蔵は、分厚い土壁が湿気を自働的に調整してくれますので「夏は涼しく、冬は暖かい」という空間を実現してくれます。

その証拠に、同じ土蔵の中に置かれていた、古い勘定帳もこの通り、全く損傷はありません。カビも生えてません。

DSC02018

私達が湯布珪藻土塗りをしている部屋も、この土蔵と同じ効果(いや、それ以上!)を発揮します。湯布珪藻土の空間で生活していると、服や皮物だけでなく、人間も長持ちします。

こういった場面に出くわす度に「昔の左官さんは、偉かったんだな」とツクヅク感じて、尊敬の念が増して来ます。

余談ですが、明日から出張に出ますので、ブログは休止して、5月26日(木)から再開致します。

唐揚げ専門店発祥の店

2016年05月20日[更新]

私の生まれ故郷宇佐は「唐揚げ専門店発祥の地」として有名になりました。私が高校生まで過ごしていた時は、何とも思っていませんでしたが、大分県外に出てみると「大分県人ほど唐揚げをたくさん食べる県民は他に無い」という事を実感します。他地域との比較は別の機会に譲るとして、今日は「宇佐の唐揚げ専門店発祥の店」をご紹介致します。

国道10号線の四日市交差点を門前町方面に曲がって、トキハの前にありますこの看板の店が、唐揚げ専門店発祥の店:天下とり(来々軒)さんです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

お店の横には、石碑も立ってますから、間違いありません。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

創業者は、この店のオーナー:福田さんですが、今は息子さんに代を譲っているようです。奥様は今でも、お店でバリバリ働かれてます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

宇佐唐揚げ専門店と言えば、通常は夕方からオープンして持ち帰り専門なんですけど、来々軒さんはご自宅を改装し、今では持ち帰りと食堂の両方を経営されています。ここでのオススメメニューは、この唐揚げ定食です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

大分県外の方がこの唐揚げを食べたら「こんな美味しい唐揚げ、食べた事無い!」と驚かれると思いますよ。私がお連れした県外の方は、皆さん、そういう反応でした。あまり油っぽくも感じないんです。店長の福田さんにコダワリのポイントを聞いた事があるのですが、水・塩・鶏・片栗粉・油等、全て徹底的に研究し尽くしていて、全くの妥協を許さない姿勢で臨まれてます。宇佐の唐揚げ専門店は、全ての店でオリジナルな味付けをしているのですが、聞くところによると「魔法の粉」というものもあるそうなんです。しかし今のところは、この事については謎です。

2014年の夏に公開された映画:カラアゲ☆USAの中で、主人公(高橋愛さん)がこだわっていた油の温度:172℃というのは、福田さんの技術指導によるもののようです。「油は172℃やけん!」というのが、有名な言葉になりました。という事は、10℃刻みのIHでは、本当の味は出せないという事ですね。料理の奥深さを感じます。

DSCN0676

来々軒さんには、他のメニューも色々あるのですが、語ると切りがないので、この辺にしときます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

宇佐のキャラクター:USAカラちゃんの写真も、アップしておきます。

DSCN0675

USAカラちゃんには、宇佐のイベントで、お目にかかるかも知れません。

竹瓦温泉

2016年05月19日[更新]

今日は、温泉紹介をさせて頂きます。別府温泉の代表として紹介される事の多い『竹瓦温泉』です。この建物は昭和13年建造で、登録有形文化財にもなっています。正面が唐破風屋根、建物としては入母屋造りだと思いますが、ちょっと複雑な造りで、手が込んでいます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

竹瓦温泉でも他と同じく、出入りの際にはここにお参りします。

DSCN1992

建物内部も、昔の風情が残されていて、天井の高さが特徴的です。

DSCN1991

DSCN1990

男湯に入ると、このような脱衣場があり、

DSCN1982

脱衣場から階段を降りると浴場になっています。

DSCN1988

DSCN1977

他の温泉と同じく、ここも浴場内部に源泉がありました。泉質は、含食塩土類重曹泉だそうです。

DSCN1985

風情があって、中々いいお風呂なんですが、入泉料はたったの100円です。砂蒸し風呂もあって、そちらは1,030円です。

場所は、別府の繁華街から近いので、観光でお越しの際には、立ち寄られる事をオススメします。

来週から湯布院通い

2016年05月18日[更新]

湯布院にお住まいの方から正式にリフォーム工事のご依頼を頂きましたので、来週後半から暫くの間、湯布院通いの日々が続きそうです。今回のお客様宅では、震災被害はそれほど大きくなかったのですが、天窓や屋根の藻からの雨漏り対策、それから水捌け改善の必要性がありましたので、工事を請け負う事になりました。

という事で今日は、地震による被害が報道されていた湯布院の現状を、簡単にご紹介致します。

湯布院盆地の全景が見える狭霧台から眺めてみると「湯布院は沼地なんだな」という事が改めて分かります。

DSCN4908

由布岳を見上げてみると、山の上の方で若干、地滑りが起きてるようですね。余震が落ち付いて来ましたので、これ以上の被害に繋がらない事を祈っております。

DSCN4906

しかし復興はかなり進んで来てまして、中心街に行くと、外国人観光客の姿が目立つようになって来ましたし、人力車も走っていましたよ。(写真は取り損ねましたが)

そしてたまたま運が良いと「ななつ星in九州」を見る事も出来ます。これは、湯布院での最大の楽しみですね。私は、踏み切り待ちの時に出くわしました。

DSCN4910

湯布院にいると、色んな楽しみがあるのですが、復旧工事が進んでいない現状では、住まいの再建で困っている方をお助けする機会を作る事の方が先決です。解体している家屋を見掛けますが、直そうと思えば直せる家ばかりなんです。「壊してしまうのではなく、家を直して住み続けたい」と思われてる方と巡り合って、相談を受けたいと心より願っております。これからの湯布院滞在をいい機会と考え、一人でも多くの方のお役に立てるよう、取り組んで参りたいと思います。