カテゴリー別アーカイブ: Staff blog

古い本を発見

2016年10月10日[更新]

私の実家は、正確な年数は分からないものの、築100年程度は経過している古民家です。先日、2階の物置に上がってみたら、古い生け花の本を見つけました。2階は土壁なので保存状態が良かった様です。

dscn8663

出版時期を見てみると、明治や大正時代のモノでした。

dscn8662

私自身、生け花をやった事も無く、関心もなかったのですが、2代位前のどなたかが嗜んでいたのでしょう。そんな話しはどうでもいいのですが、その頃は、本を出される方も1冊1冊を大切にされていたんだなと感じました。と申しますのが、著者である池坊専啓さんのサインと印鑑が押されていたんです。

dscn8659

印刷されたものかどうかは分からないのですが、現代の本では、こういう習慣は無くなっていると思います。これは恐らく、著書に対する責任意識がなせるものではないでしょうか?何らかの著作物を世に出すという事は、後世に渡って評価を受けるようになる訳ですし、出版する側の方もそれなりの責任感を持たれていたんだと思います。

そして、当時としては画期的だったのではないかと思いますが、生け花の様子が鮮やかなカラーで印刷されてました。

dscn8660

dscn8661

これは伝わりやすさを考慮しての事だろうと思います。明治や大正の書物と言えば、モノクロのイメージしかなかったので、驚いた次第です。

書物自体の価値は私には分からないのですが、折角の古本なので金池事務所の湯布珪藻土で調湿された部屋で保管させて頂く事にしました。湯布珪藻土の部屋なら、カビが生えずに長持ちしますので。

いずれ、この本の価値が分かる方が現われたら、お贈りさせて頂きたいと思います。その日まで、調湿された部屋で大切に保管させて頂きます。

別府の湯けむり

2016年10月09日[更新]

大分県人にとっては、別府に湯けむりが上がってるのは当たり前の情景なんですが、遠方より訪れる方にとっては、驚きの様です。昨日、茨城県に住んでいる私の学生時代の知人が別府温泉に来て下さってお会いしたのですが、その際にそんなお話しをされてました。今日は、大分県外の方のために、別府で普通に見掛ける湯けむり写真をご紹介させて頂きます。

例えばこれは、春木川から扇山を見た時の情景です。右上に見えるのが、鉄輪(かんなわ)温泉の湯けむりで、実際にはもっと広範囲に湯けむりが上がってます。以下、全て、鉄輪温泉街の湯けむり写真です。

dscn8794

普通に車を走らせていても、こんなのは当たり前です。側溝から湯けむりが上がってます。

dscn1736

場所によっては、前が見えにくくなる位の湯けむりにも出くわします。

dscn1432

そして、温泉から出て来る自然の蒸気を使って、自分達で蒸し料理を楽しむ事も出来ますよ。

dscn2591

山の方にある明礬温泉まで行くと硫黄臭がしますが、鉄輪温泉辺りだとそんな事も無く、むしろ心地良い位です。女性の方には、美容のためにもオススメ出来ます。

県外の方とお話しをしていると、普段気付かない点に、色々気付かせてくれます。私も個人的に、大分県の良さをPRさせて頂きます。18歳の頃から30年間、大分を離れて生活してましたので、より一層、大分の良さを感じていると思いますので。

火山灰の飛散から思う事

2016年10月08日[更新]

今朝早く、阿蘇山が噴火し、大量の火山灰が飛散して、阿蘇市では停電被害が発生しているという報道が耳に入って来ました。私が生活している大分県は熊本県の隣ですので、大分市にも火山灰が飛散し、私の車にも薄っすらと見受けられました。

dscn8782

dscn8784

車の色がグレーなので分かりづらいのですが、ブルーシートの上に火山灰が積もった下の写真の方が、見やすいと思います。

dscn8787

テレビ報道でも、阿蘇市や大分県での火山灰飛散の話しはあっても、熊本市内に火山灰が降ったという報道は耳にしていません。というのが、下の写真の通り、上空のジェット気流(偏西風)の流れに乗って、火山灰が広がっていったという事の様です。

dscn8803

この写真を見て私が連想するのが、福島第一原発での放射能飛散です。下の写真の様に、北西向きの風に乗って、飯館村に甚大な被害をもたらしたものの、原発近くの南西に位置するいわき市には、放射能汚染による被害が出ていません。

201111212257000

この二つの事実で何が言えるのかというと「放射能汚染は風向きによって決まる」ので、偏西風の影響を考えると「大分市に隣接する伊方原発よりもむしろ、鹿児島の川内原発の方が大分県に被害を及ぼす可能性が高い」という事ではないでしょうか?

福島第一原発事故直後に、ある大学の先生が「放射能の飛散は距離の二乗に反比例するので、福島市や郡山市のように原発から50kmも離れていれば、大きな問題にはならない」と断言してましたが、これは観測結果と全く異なるものでした。

原発再稼働に向けての問題も、大分県は伊方原発、鹿児島県は川内原発の事を話題にしてますが、福島第一原発の事故を踏まえて、風向きによる影響をもっと重視すべきではないかと私は考えます。偏西風を考えると、伊方原発:松山・新居浜方面、川内原発:熊本・宮崎・大分の各県、が大きな被害を受ける可能性が高いと言えます。

そして今回の阿蘇山噴火による火山灰の飛散は、兵庫県にまで及んでいるそうですので、原発事故の対策も、西日本全体を考えないといけないのではないかと思います。

風向きは、時間によって大きく変化しますので、必ずしも偏西風だけを考えていれば良い訳ではありませんが「多くの時間帯で、偏西風の影響を受ける可能性が高い」「飛散範囲は西日本全域に及ぶ」という2点だけは、肝に銘じておくべきではないでしょうか?

鏡が曇らない

2016年10月07日[更新]

金池オフィスの2階は、全面珪藻土塗りでユニットバスが入っています。今日、お風呂の掃除をして浴室内に湯気が立ちましたので、洗面所の鏡の曇り方を検証してみました。そうしたところ、入口の引き戸を開けてすぐの時には、このように薄っすらと曇りました。

dscn8745

しかし、これ以上、曇る事は無く、10秒もしないうちに下の写真の様に全く曇りが無くなってしまいました。

dscn8746

上の2枚の写真の違いが、分かりますか?建具が黒いので、何となく分かると思いますが、全面湯布珪藻土を塗ると、洗面所の鏡が曇って見えなくなる事は全くありません。最初だけ一瞬、曇るのは、壁と天井が湿気を吸う速さよりも、浴室から出て来る湯気の量が多いからです。しかしすぐに逆転し、壁と天井が吸う湿気の量が多くなりますので、そのタイミングで曇りが全くなくなる訳です。

洗面所に湯布珪藻土塗りをされたお客様に聞いてみると、鏡が曇らないので、子供さん達が不思議がるそうです。そういう場合には是非、鏡が曇らない理由を説明して差し上げて下さい。理科の勉強になるだけでなく、家族内のコミュニケーションにもなると思います。

パイピング現象

2016年10月06日[更新]

宮崎県都城市で、パイピング現象によると思われる巨大な陥没穴(30M×10M)が発生したというニュースが流れて来ました。この数年、集中豪雨が増えて来たので、これと同じ現象によって大きな被害が出ていますので、多くの方の耳に残っている言葉ではないかと思います。昨年の鬼怒川決壊や、数年前の九州北部豪雨の際に矢部川で発生したのもパイピング現象による被害だと言われています。

dscn8744

図で表すと、次のようなメカニズムで発生しています。

dscn8742

この図を見れば、お分かり頂けるかと思いますが、簡単に説明すれば、雨水が1箇所に集中する事によって水道(みずみち)が出来、それが原因で地下に空洞が出来て陥没が発生するという事です。

陥没穴が発生するという事は、雨水の浸透がかなり進んでいるという状態になっている訳ですが、そうなる前の状態でも、雨水を大量に吸った状態で大きな地震で長く揺れ続けると、液状化現象を起こしてしまいます。

こうやって見て来ると、普段から雨水の排水を考慮した住まいにしておくという事は大変重要だとお分かり頂けるかと思います。

先日まで、ブログにアップさせて頂いた擁壁保護工事も全く同様の現象でして、既に地割れが発生していました。そのまま放置していたら、間違いなく大きな被害が発生していたと容易に想像出来ます。

これからもリフォーム工事のご依頼を頂く際には、必ず雨排水のチェックをし、排水処理の改善を行っておきたいと思います。

耐震補助金の促進

2016年10月05日[更新]

毎年度の予算で、各市町村が耐震補助金の制度を実施しています。昨年、大分市議会の質疑応答がラジオで放映されていたのですが、議員さん達から「南海トラフが予想され、耐震基準を満たしていない家屋が多数あるのに、何故、予算が余っているのか?制度の普及促進の努力が足りないのではないか?」と厳しく追及されている様子が流れていました。この問題は、市町村の職員さんではなく、我々建築・リフォーム業者の意識の問題ではないかと思います。確かに手続きから見て、活用しづらいという面はあるのですが、施主様にとって80万円の補助金が出るのは、大きなメリットだと思います。

dscn8449

私も今年、可能性のありそうな方にお声掛けしたものの、採用されていなかったのですが、ここに来て1名様で決定、さらに先週・今週と各1名様からご依頼を受けました。

どちらのケースでも、住まいに関する相談を受け、現場調査して問題提起した事で繋がって来た案件です。単に、家の周りを見るだけでなく、実地で瓦のチェックをする等、具体的な問題点を発見し、その解決策と補助金制度をリンクさせて分かりやすい説明をする必要がある訳です。例えば、このようにセメント瓦が割れて口を開けていると、瓦下の防水シートが破れた際に雨漏りになります。

dscn8709

そして、以前、補修した跡がある箇所も、また割れていました。という事は、以前から問題があったという事です。そういった点がクリアに説明出来ると、納得頂けて第一歩が踏み出せます。

dscn8710

ただしこの時「どの程度の耐震補強費が掛かり、手出しがどの程度になるのか」について、即座に概略の説明が出来ないといけません。そうやって考えると、耐震住宅を普及させていくには、やはり、私達業者側の努力と能力アップが必要なんだと改めて感じました。

地震はある日突然、やって来ますし、その時までに出来る対策を打っておかなければいけません。そういう意識で、耐震補助金も一つの手段として、耐震住宅の普及に努めて参りたいと思います。

職人技

2016年10月04日[更新]

昔から「職人技」という言葉があって、技術的に難しい事をこなしていく事をそのように呼びますが、実際にそういうものを目にしたら、言葉を失くしてしまいます。工事をさせて頂いているお客様宅の、今は亡きおじいちゃんが板金職人だったそうで、現在も残されているその作品に、言葉を失ってしまいました。

これがステンレス製の「ちりとり」です。こういうものを見たら、思わず『美しい』とつぶやいてしまいます。恐らく、50年位前の作品なんです。

dscn8717

そしてこれが「じょうろ」です。これもステンレス製で、半田付けされてます。

dscn8722

dscn8721

これを板金職人が見たら、一晩中語り明かせると思います。曲線も含めて、細かい部分がキッチリと作り込まれています。

こういうものを見たら、百均で買い物をするのが当たり前になっている現代は、日本人の持つ潜在能力を捨て去り、目先の経済性でしか物事を考えられなくなっているのではないかという気すら、して来ます。

本物に触れると、考えさせられる事が多いですね。これからも日本人が世界の中で生き抜いていくには、こういった技術力を活かした道を模索していく必要があるのではないかと考えさせられました。

シンフロ第2弾

2016年10月03日[更新]

以前、大分県が作成した「シンフロ」がネットで話題になってましたが、今日からシンフロ第2弾が公開されました。今回は、女子高生が登場する青春ストーリー仕立てになってまして、また話題になりそうです。

dscn8677

こちらのURLで検索をかけてアクセスしてみて下さい。

https://www.visit-oita.jp/

この画面まで展開し、クリックしたら動画が見れます。

dscn8666

今回は別府だけでなく、日田や湯布院・九重・中津等の県内各地でロケを行ってますので、大分県人にとっては馴染みのある映像です。

BGMは、大分県出身の伊勢正三さんが作詞・作曲した『なごり雪』、そして新たな取り組みとして『シンフロジェクションマッピング』も見れます。

dscn8675

今回、登場してるのは女子高生ですので、技術指導はプロのシンクロの方が行っているようです。

dscn8676

私個人として注目したのは、東別府駅でもロケをしてた事で、下の写真が駅のホームです。

dscn8671

近いうちにブログで紹介しようと思っていたのですが、東別府駅は今でも現役で使用されていて、実は明治時代に建てられた木造建築で、別府市の文化財にも指定されているんです。開業当初は「浜脇停車場」という名称でしたが、今は「東別府駅」に変わっています。とても風情がありますので、隠れたオススメスポットなんですよ。

dscn5626

dscn5627

最後に、大分県からのメッセージを紹介します。

dscn8667

dscn8670

住まいの耐震リフォーム博

2016年10月02日[更新]

10月1日・2日の二日間に渡って、大分駅上野の森口いこいの道広場にて「大分 住まいの耐震リフォーム博」が開催されました。私は、10月1日には工事中の現場があったため参加出来なかったのですが、翌日の日曜に当たる10月2日は終日、日本ハウジングのブースで対応させて頂きました。

dscn8626

今回は、今年の4月に発生した熊本や阿蘇地方を中心にした地震で大分県内でも地震被害が出ているという事もあって「耐震リフォーム」というテーマで開催されました。従って、このような被災地の写真展や、

dscn8630

屋根を軽くするような、耐震対策の展示も行われてました。

dscn8640

日本ハウジング・ホームチームとしては、耐震対策は施主様の要望に沿った形で当たり前のように行って来てますので、施工事例として説明する程度にとどめ、今回も例によって「珪藻土の壁塗り体験」を実施しました。

dscn8623

dscn8642

このように、かなりうまく塗られる方もいて、子供達を中心に、泥んこ遊びのような感じで壁塗りを楽しんで頂けました。今回もやはり「珪藻土」という点からの質問が多く、多くの方々が住まいの湿気やハウスダスト対策として有効だという認識を持たれているんだなと実感した次第です。そして、多くの方が「接着剤によって固めた珪藻土に効果があるのだろうか?」と具体的な質問を投げ掛けて来られましたので「生活者の意識も本物志向に変わって来てるな」と感じました。

また今回は、隣でOAB感謝祭が開催されてましたので、多くの人出で賑わいました。

dscn8651

dscn8617

イベント後半では、OAB人気キャラクターの『そらぽ』がブース前に登場してくれましたので、あっという間に子供達の人だかりが出来ました。

dscn8647

今回のように、行政・マスコミが一体になって取り組むイベントは、これからも継続してほしいと思いますし、我々も出来るだけの協力体制で臨んでいきたいと考えています。

住まいとでんき 10月号

2016年10月01日[更新]

本日より「住まいとでんき 10月号」が発刊となりました。

dscn8376

10月号の特集は「リノベーションから地域を考える」で、実はこの号に、私も寄稿させて頂いてます。

dscn8378

私が担当したのは総論「リノベーションから地域が見える」でしたので、目次の文字も少し大きくして下さってます。あくまで総論なので、私は自分の取り組みではなく「一般論としてのリノベーションと地域の関係」についての記載となりました。総論ではありますが、あまりに広過ぎて、ぼやっとした内容になってもいけないので、私の実家や故郷の景観も写真として掲載しながら、リノベーションとの関係性について、論を進めてみました。専門誌ですが、恐らく読みやすい内容になってると思います。チラ見せすると、下の写真の様なものです。

dscn8379

全国で2万部の発行部数だそうですが、あくまで専門誌ですので、大都市圏での大きな書店にしか置かれていないと思います。(コンビニにはありません)ご希望の方は、日本工業出版さんに申し込みされて下さい。もしくは、金池の私のオフィスに来て、立ち読みされて下さい。事務所には置いてますので。

私以外の方の記事は、それぞれご自分の取り組みを書かれてますので、興味深く読む事が出来ると思います。私も大変勉強になり、触発される内容でした。書かれている内容については、著作権の関係でここには書けませんが、その点はご了解願います。皆様、是非、ご一読下さい。