エキスパンション

2017年01月31日[更新]

リノベーション工事をする際、10㎡未満の増築であれば確認申請が不要となりますので、小規模な増築を伴うケースはよくあります。しかし増築した建物が大震災に襲われると、古い建物と新しい建物の境目の部分でお互いに違う動きをするため、強度の弱い側の建物が大きな被害を受けてしまう事が、実際の震災経験から判明しています。

ではそういう場合、どんな対応をしておかないといけないかと申しますと、建物同士の縁を切って、エキスパンション・ジョイントという可動域を設けた仕掛けを施しておく必要があります。ちょうど今、工事中の現場で施工していますので、ご紹介させて頂きます。仕上がり状態を写真で見ると、こんな感じになります。縦に入った黒い板金がエキスパンション・ジョイントで、この部分が増築の境目に当たります。

DSCN3929

ここの下地がどうなっているかと申しますと、下の写真の通りです。

DSCN3931 DSCN3932

私も、東日本大震災を経験してますので、増築部分が大きな被害を受けている事例を多数、見て参りました。どこまでやっても完璧という事は無いのですが、出来るだけの事をやっておく必要性は感じています。こちらのお宅でも、地震が来なくて、こういった仕掛けが必要ないまま過ごせるのがベストですが「天災は忘れた頃にやって来る」ものですので「備えあれば憂え無し」だと考えています。

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