ホームチームがリフォーム工事を手掛ける際、ほとんどのケースで断熱性能のUPを図っています。断熱性能を上げると、冬の寒さだけでなく、夏の暑さをしのぐ事にもなりますので、四季を通じて暮らしの快適性が高まると言えるからです。そして工事後のお客様の言葉より、狙い通りの効果が検証されています。
しかしながら、従来の「暑さ・寒さを何とかしてほしい」というニーズを持たれた方にはこちらからの提案通りのリフォーム工事で良いのですが「困っているけど、その解決を諦めている」という方には、数字の上で「どの程度、改善されるのか」という定量データを提示する必要があると考えています。
という事で今月27日から浴室・洗面所・トイレのリフォーム工事が始まる現場で、施主様のご協力を得る事が出来ましたので、工事開始前からデータ取りの打ち合わせを開始しております。協力者は、本ブログでも以前に登場頂いたアキレス社の神山さんです。こんな感じで、今日もサーモグラフィを片手に、データ取りをされてました。
今日が最初の現場確認だったので、データの採り方を検討している段階です。私達なりに対象現場の様子を見ていると「屋根は朝から夕方まで日が当たっている」のですが「西側の外壁は、午後二時頃より日が当たり始める」という事が分かりました。
正午の西側壁の日射状態はこちらです。
そして、14時になると、こうなります。
今までの現場調査は夕方に行って来ましたので、その際は、洗面所に入るだけで汗が噴き出していました。という事は、工事前(壁の断熱無し)と工事後(アキレス社製のNDパネルを施工)のサーモグラフィデータを、朝9時・正午・17時の各時間でデータ取りすると、その違いがハッキリすると思います。(夏も冬も)
そして更に、天井と西側壁に断熱材を脱着出来る仕掛けをしておき「同じ面でどれだけ壁面温度が違うのか」が一目で分かるようにしておけば、断熱材の有無による効果が更に明確になるのではないかと考えました。こんな事を考えていると、仕事である事を忘れて話しが盛り上がりました。
それから余談ですが、2階の屋根裏に上がってサーモグラフィを当てると、こういうデータが検証されました。この赤と青の違い、お分かりですか?
52.5℃を示している赤い箇所は、屋根裏の野地板です。そして、36.3℃の青い部分は、外壁が土壁になっている箇所です。これを見ると、土壁の断熱性がいかに高かったかが分かりますよね?
今回の調査は「性能の良い断熱材を適切に使用すれば、いかに住まいが快適になるか」という事なのですが、土壁の断熱性のデータ検証も合わせて出来ますので、日本の伝統家屋の断熱性能についても、語れるようになって来ると思います。
こんな事をやってると、仕事なのか趣味なのか、分からなくなりますが、楽しいもんですよ。