今朝早く、阿蘇山が噴火し、大量の火山灰が飛散して、阿蘇市では停電被害が発生しているという報道が耳に入って来ました。私が生活している大分県は熊本県の隣ですので、大分市にも火山灰が飛散し、私の車にも薄っすらと見受けられました。
車の色がグレーなので分かりづらいのですが、ブルーシートの上に火山灰が積もった下の写真の方が、見やすいと思います。
テレビ報道でも、阿蘇市や大分県での火山灰飛散の話しはあっても、熊本市内に火山灰が降ったという報道は耳にしていません。というのが、下の写真の通り、上空のジェット気流(偏西風)の流れに乗って、火山灰が広がっていったという事の様です。
この写真を見て私が連想するのが、福島第一原発での放射能飛散です。下の写真の様に、北西向きの風に乗って、飯館村に甚大な被害をもたらしたものの、原発近くの南西に位置するいわき市には、放射能汚染による被害が出ていません。
この二つの事実で何が言えるのかというと「放射能汚染は風向きによって決まる」ので、偏西風の影響を考えると「大分市に隣接する伊方原発よりもむしろ、鹿児島の川内原発の方が大分県に被害を及ぼす可能性が高い」という事ではないでしょうか?
福島第一原発事故直後に、ある大学の先生が「放射能の飛散は距離の二乗に反比例するので、福島市や郡山市のように原発から50kmも離れていれば、大きな問題にはならない」と断言してましたが、これは観測結果と全く異なるものでした。
原発再稼働に向けての問題も、大分県は伊方原発、鹿児島県は川内原発の事を話題にしてますが、福島第一原発の事故を踏まえて、風向きによる影響をもっと重視すべきではないかと私は考えます。偏西風を考えると、伊方原発:松山・新居浜方面、川内原発:熊本・宮崎・大分の各県、が大きな被害を受ける可能性が高いと言えます。
そして今回の阿蘇山噴火による火山灰の飛散は、兵庫県にまで及んでいるそうですので、原発事故の対策も、西日本全体を考えないといけないのではないかと思います。
風向きは、時間によって大きく変化しますので、必ずしも偏西風だけを考えていれば良い訳ではありませんが「多くの時間帯で、偏西風の影響を受ける可能性が高い」「飛散範囲は西日本全域に及ぶ」という2点だけは、肝に銘じておくべきではないでしょうか?