工事記録の重要性

2017年01月06日[更新]

弊社がリフォーム工事をさせて頂く際、必ず心掛けているのは「工事記録を残す」という事です。品質管理の分野では「トレーサビリティ」という言葉で表現される追跡可能性に当たる概念だと私は考えています。このように言うと難しい言葉になってしまうのですが、分かりやすく言うと「写真記録を残す」という事です。

リフォーム工事では、終わってしまうと中味が見えなくなってしまう事が多く、しかも不具合が数年後になって初めて発覚するという事もあるので、不信感を抱かれてしまう事態にもなりかねないんです。

住宅に関しては工事完了後に何かあっても壊して見る事が出来ないので、弊社では工事の過程を毎日、写真記録として残すという事を徹底しています。

参考までに実例をご紹介させて頂きますと、昨年10月下旬から工事に着手したリノベーション工事では、このようなフラットファイルにファイリングしながら、毎日、仮住まい中のアパートまで資料をお届けしています。

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中味をチラ見して頂きますと、例えば、こんな感じです。

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カラー写真に解説文と合わせて、カラーの両面プリントをしてますので、多い日には10ページ(写真枚数は40枚)に及ぶ日もあります。この2ヶ月ちょっとの間に、こんな厚さになりました。

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こういう事を毎日してますので、結構な負荷になって来るのですが、管理費を頂いている元請けの義務だと私は考えています。

ちょうど今日、施主様宅でお話しをしていると「近くにいても忙しい子供達ですが、うちに来るたび、この資料を見れば状況が分かるので、安心して任せられます」というお褒めの言葉を頂けました。

私の本音として、こんなに手の掛かる事をする理由は最初に手を掛けておけば、後は資料が勝手に仕事をしてくれるからなんです。施主様も、毎日、工事の翌日に写真レポートが届けば、安心して任せて下さいます。何よりもコミュニケーションが円滑になるし、職人の頑張りも伝わります。いい事づくめです。

本質的なポイントとしては、先に手を掛ければ後で楽になるし、全体の流れがスムーズになるという事ではないでしょうか?写真レポートは、一日でも後回しにすると雪ダルマ式に溜まっていき、嫌になってしまいます。そうやって考えていくと自分の頭も整理されるし、良い習慣を身に付ける事になるのではないかと私は考えています。

面倒臭い事を徹底して対応するという点もリフォーム業に通じますし、写真レポートを毎日作成する事がリフォーム業者にとって非常に重要だと思います。

帰り際、施主様から「この資料は、我が家の財産として子供達に残させて頂きます」という感激するようなお言葉を頂けました。このように言われるとやめる訳にはいきませんので、これからも当たり前の習慣として継続していきたいと思います。

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