須賀川史談会様

2016年06月28日[更新]

6月10日の本ブログに「雑誌への寄稿」というタイトルで「住まいと電気 10月号」への寄稿の件をアップさせて頂いてました。そこに掲載させて頂く写真に関して、私が面識のある方からは快諾を頂いてましたが、福島県の須賀川史談会様が作成された古地図を掲載させて頂く事に関しては、私も面識の無い方にお願いしないといけなかったので少し緊張したのですが、本日、快諾頂ける旨のお電話を頂けました。

雑誌には、こういう古地図を掲載させて頂きます。

DSCN5730

これで何を言いたいのかというと、東日本大震災で福島県須賀川市の街中が被害を受けたのですが「新しい建物が壊れたにも関わらず、隣りにある古くて耐震基準を満たしていないような建物は何の被害も出ていない」という、通常では理解出来ない事態が発生した原因についてです。

この謎を解いて下さったのが須賀川史談会さんだった訳です。上記写真の青い部分がお城の堀だった箇所で、大きな被害が出たのは正にそこだったんです。要するに、自然災害が起きると、昔の地形が蘇って来るという事です。

そうやって振り返ると、平成26年8月の広島市の土砂災害では、以前に沢だった箇所へ大量の土砂が流れ込んで被害が拡大したし、今年4月の熊本地震でも、以前に川だった流域に沿って液状化被害が発生しているという報道を耳にしました。いずれのケースでも、忘れ去られていた昔の地形が戻って来たという事です。

須賀川史談会会長様は「安部さんの書いてる事、全くその通りだと思います。須賀川城だけでなく、長沼城の堀だった箇所も被害が出てます。耐震化も大切ではありますが、私自身も震災被害を受けて痛感したのが、地盤が一番重要だという事です。そして、気候風土に合った地元の建材を使う事も大切です。私が住職をする寺も全壊被害を受けたのでこれから建て替え工事をするのですが、地元の建材を使って、地元の宮大工さんにお願いする事にしました。歴史を正しく知ると共に、後世の方に伝えていく必要性も感じています」とのお話しを頂きました。

古地図の掲載を了解頂くだけでなく、私の書いている事に関して強い後押しを頂けた事、大変嬉しく思います。私も微力ながら、須賀川史談会さんの活動を、少しでも後押し出来ればと考えています。

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