月別アーカイブ: 2016年8月

腕が鳴るような案件

2016年08月18日[更新]

大抵のリフォーム屋さんは、早く簡単に仕上がる仕事を受注したがる傾向があるのですが、私の場合は何故か、誰もが解決出来なかったような難しい案件が舞い込んで来る事が多いんです。私が福島県で東日本大震災に遭った際も「どこの会社も請け負ってくれない」という相談が、不思議とたくさん舞い込んで来てました。今回も、それと同じような流れでご依頼を受けた案件がありまして、お仕事をさせて頂く事となりました。

施主様のご了解を得ましたので、ブログに掲載させて頂きます。下の写真を見て「何が問題なのか」が分かりますか?これで分かるようならプロです。

DSCN6177

緑色のフェンスの真ん中辺りをご覧下さい。擁壁ごと、地盤沈下して来ているんです。

もっと近くで見たら、こんなになってました。地割れを起こしています。

DSCN6120

DSCN6119

そして、地盤沈下の動きに連動して、花壇にもクラックが入って来ています。

DSCN6173

同業の仲間には「そんなの、リフォーム屋の仕事じゃない」という人が多いのですが、皆さん「住まいに関するお客様のお困り事を解決するのがリフォーム屋だ」と仰います。だとしたら「住まいのプロとして、建築以外の分野でも、住まいに関する不具合は、相談があったら何でも解決しないといけないでしょ?」というのが私の考えです。

私も今まで、東日本大震災で全壊認定を受けた家や、大きな古刹寺院さんからのご依頼に対応して来ましたので、既に怖いもの無しの状態です。

本件では、これまでも色んな対策を講じて来たみたいですが、何をやっても沈下が止まらず、被害が拡大していったそうです。何故そうなるのか、お分かりですよね?「原因の特定がなされていないから」もしくは「特定したはずの原因が、実は間違っているから」なんです。問題が発生しているという事は、最初にやるべき事は「原因の特定」「原因への対策」です。原因を特定しないままに講じる対策は「思いつき」と言います。

何日かおきになりますが、これから数回に渡って「取り組みの際の考え方」「どういう部分に眼を付けるのか」といった点について、ご紹介させて頂きます。

大分に一蘭が・・・

2016年08月17日[更新]

大分市内に、ラーメンチェーンで有名な「一蘭」さんがある事を御存知ない方が多いと思いますが、大分中央卸売市場のすぐ前にあるのを発見しました。地名で言えば、弁天なんですけど、中央卸売市場に用がある人以外は行く事が無いような辺鄙な場所で、夜中に一歩間違えると、行き止まりにぶつかってしまいます。

DSCN6072

私は平日に行ったので使えなかったのですが、日曜祝日には屋台も開放されるようです。

DSCN6077

店内では、ラーメンへのこだわりが語られています。

DSCN6078

DSCN6079

DSCN6089

DSCN6090

私は知らなかったんですが、2016年の麺チェーン総選挙では、第一位になったそうです。

DSCN6080

そして、このラーメンを平らげると、

DSCN6091

こういうメッセージが現われて来ます。

DSCN6092

一蘭大分弁天店さんでは、トイレに行っても楽しませてくれます。こういう薀蓄を垣間見る事が出来るんです。

DSCN6094

DSCN6097

DSCN6099

一蘭さんの人気の秘密は、ラーメンの味に対するこだわりは当然の事として、お店で色んな楽しみを与えてくれる事なんでしょうね。自分達の築き上げて来た価値を伝えていく工夫は、大したもんだと感心します。私も一蘭さんに学んでいかないといけません。

谷の湯

2016年08月16日[更新]

今日は、鉄輪温泉の中でも、レトロ感溢れる周辺環境にある『谷の湯』さんをご紹介させて頂きます。人通りの多いメインストリートから外れてますので、ちょっと分かりにくいかも知れませんが、昭和の時代に舞い戻ったような通りを歩いて行くと、一段低くなった場所に、こんな看板が目に入って来ます。

DSCN1476

受付で150円の入泉料を払って、こういう階段を降りていきます。これも風情がありますよね?

DSCN1496

このように、文字のかすれた古い看板も、歴史を感じさせます。よ~く見ると「谷の湯」という文字が薄っすらと見えて来ます。

DSCN1480

そしてお風呂に入ると、突然目に入って来る不動明王様に度肝を抜かれます。

DSCN1492

この下は、以前、源泉が沸いていた場所だったのではないでしょうか?

DSCN1482

DSCN1490

そして浴槽には源泉掛け流しの湯が次々と流れ込んでいき、澄んでいます。

DSCN1488

源泉掛け流しの湯以外、近代的な施設は何もないのですが、その事がかえって魅力になっているのが、この谷の湯さんです。

DSCN1483

DSCN1487

こんな鄙びた温泉で、不動明王様に見守られながら浸かっていると、心が洗われたような気がしてきます。大分県外の方には珍しいと思いますので、特に、オススメです。

宇佐モデルのトイレ、最終完成

2016年08月15日[更新]

8月6日の本ブログで、宇佐モデルのトイレが完成しましたという記事をアップしてましたが、この時はまだ「トイレが使えます」という段階でした。具体的には、紙巻器やタオルリング、手洗器木棚の蜜ロウワックス塗りが完了してませんでした。という事で今日は、最終的な完成状態をご紹介させて頂きます。

手洗器廻りは、最終的にこうなっています。全ての部材が揃うと、シックリ来ますね。

DSCN6948

手洗器の木棚も、蜜ロウワックスを塗りましたので、シットリとした良い色合いになりました。

全面ハイドロセラの床と節水型トイレだけでなく、縦手すりも付きました。

DSCN6949

写真だけでは紹介出来ませんが、ハイドロセラフロアと湯布珪藻土の壁・天井で仕上げてますので、全く臭いが無くなりました。今はまだ、工事したばかりという事もありますので、継続して確認していきたいと思います。

今の段階でも、全く臭くなる気配すらありませんので、恐らく、数年経っても大丈夫でしょう。検証していく事が楽しみです。

西洋医術発祥の地

2016年08月14日[更新]

私のこれまでの認識では、西洋医術発祥の地は長崎だと思っていたのですが、実は大分市内の、今の地名で言えば顕徳町2丁目付近だったようです。大分県庁に近い遊歩公園内に、その記念碑があるのを発見しました。

DSCN5410

遠くて見えづらいと思いますので、アップで見ると、こうなってます。

DSCN5411

DSCN5412

西洋医術が伝わったのは、幕末の頃のシーボルトによるものではなく、戦国時代の大友宗麟の頃にポルトガルから来たアルメイダによってもたらされたようです。

大友宗麟に関しては、戦国武将としての才覚がどうであったか、色んな議論があるところですが、少なくとも医療に関しては先進的な考えを持っていたようです。歴史的な経緯から、西洋医術の日本国内での歴史は途絶えてしまうのですが、大友宗麟が大きな力を持つ事になっていたら、日本の医療の歴史も大きく変わっていただろうと思います。

顕徳町から金池町にかけて、大友宗麟の邸宅跡地の発掘が進んでいますので、私達が今まで想像もしていなかったような事績が発見されるかも知れません。大分県の先人は、日本全体を見渡してみても、相当に先進的な考えを持ってようです。

大分の夏の納涼スポット

2016年08月13日[更新]

今日からお盆に入り、暑い日が続いてます。大分の夏はと言うと「暑い」という言葉しか出て来ないのですが、そんな中でも納涼スポットがあります。高速道路を使う人は、別府湾サービスエリアを利用される事が多いのですが、一般道で別府から明礬温泉を通って安心院へ抜ける途中の『十文字原(じゅうもんじばる)』がオススメです。

別府方面からは、明礬温泉を通って、この高速道路の下を通り抜けます。

DSCN6910

そのまま安心院方面へ進んでいくと、次の写真のような風景が広がって来ます。

DSCN6918

DSCN6919

ここにある十文字原展望台に行くと、

DSCN6915

このような景色が一望に出来ます。

DSCN6911

DSCN6913

そして、高台にあるというイメージだと思うのですが、APU(アジア太平洋立命館大学)も眼下に見下ろせます。

DSCN6914

この日は若干霞んでいたのですが、雨上がりで空気が澄んでいると別府湾の海も綺麗だし、無茶苦茶、眺めがいいです。そしてAPUよりも高い場所になりますので、夏でも日が射している日中を除くと、かなり涼しくなります。

別府の街からもすぐに行ける場所ですので、オススメです。

鏡が曇らない

2016年08月12日[更新]

宇佐モデルの洗面所で、お風呂上がりに浴室引戸を開けていても洗面所の鏡が全く曇らないという事の確認が出来ました。お風呂から上がる時は、浴室内がむっとした状態になって、洗面所の壁や天井がビニールクロスだと鏡が曇り、洗面所全体がかなり湿気の多い状態になってしまいます。

しかし、宇佐モデルの様に壁と天井が湯布珪藻土になっていると、浴室の湿気を湯布珪藻土が吸ってしまいますので、洗面所の鏡が全く曇りません。こんな感じです。

DSCN6942

もう少し厳密に言えば、浴室内が湯気だらけになる状態を意図的に作ったとしたら、引き戸を開けた瞬間、鏡は曇ります。しかし、すぐに「浴室から出て来る湿気量」<「壁が吸う湿気量」という状態になりますので、こうなってからは鏡が全く曇りません。あっという間に曇りが消えてしまいます。

しかし通常の使用状態では、そこまで湯気が溜まる訳ではありませんので「洗面所の鏡は曇らない」と言っても問題ありません。

日本ハウジングやホームチームでは、洗面所の湯布珪藻土は必須になってますので、洗面所の鏡が曇らないのは、私達にとっては普通の事です。しかし子供さん達がこれを見ると、不思議に感じる事が多いようです。そういう場面に遭遇した時に、私が申し上げている理屈を説明して理解されると自然のカラクリが分かるようになり、科学的な物の見方が出来るようになって来るのではないかと考えています。柔らかい頭を持った子供さん達がこういった考え方を身に付けると、近い将来、省エネと湿気に起因する問題に取り組む研究者が生まれて来るのではないかと、そういう事を期待しつつ、リフォームに取り組んでおります。

蜜ロウワックス塗り

2016年08月08日[更新]

宇佐モデルの洗面所と通路の床は杉の無塗装を使用していますので、蜜ロウワックスで仕上げました。蜜ロウワックスとは、ハチミツとエゴマで作った、体に優しいワックスです。

DSCN6843

蜜ロウワックスを塗った箇所と塗っていない箇所との違いは、下の写真の通りです。右側が塗った箇所、左側が無塗装のままの箇所です。蜜ロウワックスを塗った方が、シットリとしています。

DSCN6844

洗面所から廊下の床は、最終的にこのようになっています。

DSCN6846 DSCN6847

DSCN6848

無塗装の杉床をそのままにしておくと、汚れが付着して取れなくなってしまいますが、蜜ロウワックスを塗っておくと、汚れが付着しにくくなります。柔らかい杉床の上に寝っ転がる事を考えると、体に優しい蜜ロウワックスをオススメしたいと思います。

宇佐モデルの浴室が完成

2016年08月07日[更新]

昨日は、完成した宇佐モデルのトイレをご紹介させて頂きましたが、今日は浴室のご紹介です。新築と違って、リフォームの場合はご高齢の方が対象になる事が多いので、そういう方にピッタリなTOTOサザナFタイプ(ベンチカウンター)を設置しています。

まず、入口は当然のバリアフリーです。片引戸も軽くて、広く使えるのがメリットです。浴室の床は、暖かくて柔らかいカラリ床です。

DSCN6801

浴槽は魔法びん浴槽で、TOTOは4時間で2℃しか下がらないと言ってますが、私は付加断熱によって「一晩経っても冷めず、追い炊きが不要」な仕様にしています。風呂蓋も軽く、力の無いご高齢者でも簡単に扱えます。ぬめりのつかない様、風呂蓋フックも3点留めにしました。梅雨時に洗濯物が乾かせるよう、三乾王(浴室暖房乾燥機)も付けてます。浴槽の縁が手すり代わりになるのも、ポイントです。出っ張りは危険度も増しますので、出来るだけ出っ張りの無い手すりが理想なんです。

DSCN6798

介護が必要な方にとって最高なのが、このベンチカウンターです。介護者が、正面から洗う事も出来ます。ベンチから浴槽まで横滑りで入れるし、背もたれは手すり機能も兼ねています。洗い場水栓はアーチハンドルですので、あらゆる形で操作出来るようになっているユニバーサルデザインです。

DSCN6800

シャワーは、手元でオンオフ出来るクリックシャワーで、エアインによって35%の節水も実現しています。スライドバーは、当然、手すり機能も有する強度にしています。

DSCN6799

これ以外にも、どこにでも手すりが後付け出来る壁になっていたり、大切な機能が満載です。

大分県北部では、最高の浴室である事は間違いありませんので、ご希望の方は、お申し出下さい。見学出来る様にしていますので。

宇佐モデルのトイレが完成

2016年08月06日[更新]

宇佐地区のトイレで、モデルとして使用させて頂けるトイレのリフォーム工事が完成しました。まず、杉床の廊下からトイレの入口は、段差をなくし、そのままトイレのハイドロセラフロア(全面)の床になっています。

DSCN6789

杉床には、蜜ロウワックスを塗って、完成になります。(今は無塗装の状態)

トイレの入口正面には、ベッセル角型の手洗い器があります。洗面台の下に収納が無いのは、私の好みです。結構、カッコイイ仕上がりではないでしょうか?

DSCN6786

壁と天井は当然、湯布珪藻土ですので、ハイドロセラフロアと合わせて、臭い取り効果は抜群です。ご高齢の方が使用されるトイレには、最適な組み合わせです。

便器は、TOTOの節水型GGのウォシュレット一体型を採用しています。

DSCN6787

このモデルトイレでは、色んな検証が出来ますので、面白い情報が見つかりましたら、ブログにアップさせて頂きます。

これから、福祉関係者の方には、是非、見学して頂きたいトイレです。