住まいの湿気問題の根本解決

2016年05月11日[更新]

最近、震災対応に呼ばれて行っても、大分県内ではあまり大きな被害には至ってませんので、すぐに解決するケースがほとんどです。しかしその代わりに、湿気に起因するカビハウスダストの問題解決を相談されるケースが多くなっています。実は私は、湿気の問題に長年取り組んでまして、湿気に起因する問題については、ほとんど解決して来てるんです。

まず最初に「住宅の湿気や気流は、どのような動きになっているのか」という現状認識が重要で、これについては室蘭工業大学名誉教授の鎌田紀彦先生が、一目で分かる図を著書に書かれています。

DSCN3265

<画像をクリックすると、拡大して見れます>

鎌田先生は、断熱に関する第一人者ですので、この図から断熱施工に関する理論を展開されてる訳ですが、湿気問題を考えている私は「基礎の換気口を閉じ、防湿シートで湿気が上がらないようにして、珪藻土の床下調湿材を敷設する」という対策を立て、実践し続けています。

こんな感じで換気口も閉じてしまって、

DSCN0764

防湿シートと珪藻土の床下調湿材を敷設します。

DSCN0784

これによって、床下の湿気問題が解決するだけでなく、床下からの上昇気流の流れもなくなる訳で、壁の湿気が減ってくれば結露対策にも繋がります。

ただし、床下の地表近くに水道(みずみち)が出来ている場合は、何らかの方策で水を家から遠ざける対策が必要になって来ますので、この場合はもう一ひねりの検討が必要になります。

そして、このビフォーアフターを温湿度計で計測すれば、数字の上でも納得して頂けます。こういう対策を広げていけば、シックハウス問題の解決住まいの長寿命化にも貢献出来ると考えています。手の掛かる事ではありますが、こういう考え方を共有出来る仲間を増やしていきたいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です