ウールブレス

2016年12月22日[更新]

私も今まで何度か施工した事があるのですが、環境問題まで含めて考えた場合、今の段階では壁の断熱材にはウールブレスが最も優れているのかも知れません。

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一般の方はあまりご存知ないかも知れませんが、木造住宅の寿命を大きく左右するのが壁内結露なんです。と申しますのが、住宅メーカーの家の場合、床下から天井裏に向けて気流が発生するような構造になっており、しかも内装をビニールクロスにしているため、外気の湿気が床下から壁の中に入り込み、そのまま湿気を壁の中に閉じ込めてしまっているからです。当然、これがカビの大きな原因になっています。

築20年以上の家を解体した場合、壁の中がカビだらけになっているケースが大部分で、しかも一般的に使用されているグラスウール断熱材の場合、水を吸ってしまうとほとんど効果がなくなってしまうので、壁内の湿気は住宅の性能面からも、住宅寿命からも、極めて大切な問題なんです。

日本ハウジングやホームチームが全面リノベーションすれば、そういった問題は全てクリアするのですが、部分的なリフォーム工事を求められる場合には、与えられた範囲内で最大限の効果を発揮させる必要があるので、メソポア珪藻土と同じような調湿性能を持った断熱材は、極めて重要になって来ます。

私が調湿性能を必要とする場合には、メソポア珪藻土をあらゆる箇所に施工する事で解決するのですが、壁内結露に関してはウールブレスだけでもかなり効果を発揮するようです。

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経験値だけでなく、調湿や有害物質を除去するメカニズムの解明も進んで来ているようです。

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私もこれから、具体的なメカニズムについても勉強していきたいと思います。実際の効果については、金池モデルハウスに施工していますので、体感出来ます。例えば、浴室の壁には、このように施工しています。

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製造メーカーでも、色んな工夫をしており、珪藻土と同じようにシューズキーパー(靴の乾燥剤)としても活用しているようです。

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これは、喜ばれるでしょうね。私もメインの断熱材として使用するようになったら、自分で作って試してみようかと思います。

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